Re: MH雑談64HAGE & ASKA ( No.969 )
日時: 2010/08/10 18:20
名前: あかる (ID: VgFan/I0)
参照: 私は何をしているんだか

「この先、何が起こるんだろう?」

僕は、この深い暗闇を前にして心を躍らせている。
…………

−おい、面白いものが手に入ったぞ−
友達の1人の発言に仲間が興味津々だった。
手には巷で流行りのファイファンのエリクサーっていうボトルのようだった。

僕は、
「おー、それはエリクサーじゃあありませんかー。あんま美味しくないって話だけど、どこが面白いの?」
と聞いた。

−いやいや、これはエリクサーじゃなくて、よわよわパンチっていう炭酸飲料なんだよ。
飲むと激よわになるらしい−
と、そいつが言ったんだが、誰もがそんなのあるわけねーし、あっても存在意義なくね?って笑って終了した。

まあ、そんな物でも、この夏である。喉が乾けば飲みたくなるというものだ。
僕と仲間達は代わる代わる、その【よわよわパンチ】なるものを飲んでいった。

「まずーっ!!」
−ホントにまずいなこれ−
案の定、その【よわよわパンチ】の味は酷いもので、まるで生ナスと生ニンジンをミキサーしたような味だった。

まあ、炭酸だったし、冷えていたというのもあって、その場は喉も潤ったってことで、その話題は終了した。
……その場は



…………
異変が起きたのはいつだったろうか?
仲間のAが突然喚きだした。

A−ぎゃー、いてええええええ−

見ると、Aの手にハサミが刺さっていた。
「おいおい、何馬鹿なことしてんだよ」
皆が突っ込む。そりゃそうだ。ハサミが手に刺さるとか尋常じゃない。
どんだけの勢いで刺したんだよ。

そう思ったのもつかの間、今度はBが悲鳴をあげた。
B−うがああぁあああ!!−
どうした?と振り向くと、Bの足は落とした消しゴムの形そのままにへこんでいた。

流石におかしいと思ったCが、壁にパンチをしてみると、



グニャン


後は言わなくても分かるだろう。
俺たちの体は見るも無残な弱弱しさになっていた。


そこであの【よわよわパンチ】を持ってきたあいつが、
−おもしれーから、これからこのままあの洞窟に行こうぜ!−

って、提案しだした。
あの洞窟ってのは僕たちが小学生ぐらいの時から探検していた単なる深い洞窟のことだ。

僕は流石に恐怖した。
この体のままにあの洞窟に行ったら、普段から慣れ親しんでいるところでも命に関わる。

しかし、仲間達はおもしれー、やってみようぜ、行こう行こうと騒ぎ立てる。このゆとりどもが。

このような中で、反対意見なんて述べられるわけもなく、僕らは洞窟へ向かった。


途中、次々と仲間たちが脱落して行く中、洞窟にたどり着けたのは僕だけだった。
ここまで来ると、根拠のない自信が湧いてくる。

僕だけは大丈夫なんじゃないか?僕は僕の人生の主人公だから無事に探検を終えることができるんじゃないか?

「この先、何が起こるんだろう?」

僕は洞窟に足を踏み入れた。僕の名前はスペランカー。