Re: 狩人劇場 【リレー小説を書いています】 ( No.130 ) |
- 日時: 2014/03/06 13:39
- 名前: 村雨丸 ◆1zOjo1E8j6 (ID: e.Y1d2T6)
- >>129続き
僕が持つ最強の力――それは封じられた力。 神の力と呼ぶに相応しいものだ。 しかし、それと同時にできれば生きてる間で使いたくなかった力でもある。 使えば確かに勝てる。 しかし、周りを確実に巻き込むだろう。 奴らを討伐したところでライオスやディアナも巻き込んでしまうだろう。 それに――ナナシの事も。 (ソロなら使っても問題は無かっただろうが今はPTメンバーがいる・・・・・・巻き込むわけには行かない。なにより・・・・・・リラ。いや、ナナシが――) 使うか使わないか、迷っていたその時だった。 クシャルダオラとナナ・テスカトリが飛んでいってしまった。 そしてそれとほぼ同じくらいのタイミングで、ナナシが息を吹き返した。 ――取りあえずは何とかなった。 「あ、あれっ!? クシャルダオラとナナ・テスカトリは?」 ――良かった。ナナシが無事で、本当に。
それからアプトノスタクシーに乗って順調にドンドルマを目指し、密林と峡谷の間は、あれ以降何も起こらなかった。 どうも寝られず、タクシーに揺られながら星空を見上げていたとき、私と同じで寝れないのかリオウが話しかけてきた。 「・・・・・・ナナシが無事で本当に良かった」 ナナシの寝顔を見ながらリオウがそう呟く。 「ホント、あの時は流石に焦ったよ・・・・・・ところでリオウ。話って何?」 視線を私に戻し、真剣な目つきで語り始める。 「まず、自己紹介からかな・・・・・・僕の名前はリオウ・エンシェントハーツです」 初めてフルネームを聞いた。 ・・・・・・てっそれよりも―― 「エンシェントハーツってことは・・・・・・もしかして王立書士隊の・・・・・・ライラ・エンシェントハーツの――」 そこまで言ったところでリオウは頷いた。 「そうです。ライラさんの弟です。まあ・・・・・・拾われの身ですがね・・・・・・」 「そうなんだ・・・・・・私はたまに職場で会うけど・・・・・・」 「へえ、じゃあどんな人かは大体解るんですね?」 「ん〜あんまし何考えてるか解らないな・・・・・・何と言うか、“見えない”と言うべきなのかな・・・・・・多分。でも、たかだかこのくらいの事じゃあ今話さなくてもいいんじゃ? これ以外にも話ってあるんでしょう?」 すると、図星を突かれたような顔をした。 「・・・・・・中々、鋭いですね――その通りです。まあ、もう一つの話と言うのは――ナナシの事です」 ――え? 「ナナシの事って・・・・・・?」 「――ナナシは・・・・・・僕の探している妹だ。血こそ繋がってませんが――僕と同じライラさんに拾われたんです。勿論。名前もちゃんとありますよ。リラって名前が」 え? それじゃあ、何で―― 「じゃあ、何故その事を言わないんだ! 何年も探し続けてたんだろ?」 その問いに対し、残念そうな。それでいて、少し照れくさそうな複雑な表情をしている。 「今言った所でリラは昔のことを覚えていない・・・・・・今言った所で混乱するだけだ・・・・・・そ、それに――」 そこで歯切りが悪くなったのか、言葉を切った。 でも、その先に続く言葉はなんとなく想像が付く。 「・・・・・・もしかしてロリコン?」 「バッ、バカを言うな決してそんなモノではないぞ・・・・・・」 暴露しているようなものだが突っ込まないほうがいいだろう。そうしないと多分自爆するだろうし・・・・・・
|
|