Re: 狩人劇場 【リレー小説を書いています】 ( No.168 ) |
- 日時: 2015/05/20 19:26
- 名前: 狛犬 ◆naAqV94LaU (ID: 1i6nFek/)
- >>167
ともあれ戦闘は男共に任せ、私達は古塔の調査をしている。 リオウの様子がどうにもおかしい。ついでに、アルスも。 「何でだろ・・・・・・ボク、ここに来たことがある気がする――」 『偶然ッスね。実を言うと、何となく・・・・・・ご主人は?』 「私は――何か、不思議な気分・・・・・・昔見た夢をもう一度見てる感じ――」 確かに、昔、夢でこんな場所が出てきたっけ。 私に、名前の知らない――少女が優しく話しかけてくれた夢。あの少女の真っ白で、眩しい笑顔は――今でも印象的だった。 気が付けば目の前は行き止まりで、その壁には件の壁画が刻まれていた。 特に意味は無いが、その壁画に右手を翳した。 その瞬間。右手甲に刻まれた紋様が輝き、目の前の壁画が機械音と共に開いた。 「行ってみよ。ジェイド。アルス」 2人は頷き、私達は前に進む。
その頃のリオウとライオスは現れたテオ・テスカトルの討伐の最中だった。 テオの突進をライオスがガードし、その背中を踏み台に、リオウが跳躍。 そして――リオウの二刀流が容赦なくテオを襲う。 「まずはその翼をいただく!」 繰り出された斬撃がその言葉通り、翼をズタズタに切り裂いた。恐らく、もう飛べないだろう。 しかし、その時リオウの二つの武器のうち、疾風流水ノ型が悲鳴をあげ、刀身に皹が入った。 「やるなー、リオウ。つか背中踏むのはヤメロ。マジイテェから。マジで」 それでもテオは怯まず着地直後の無防備な状態のリオウに右前足を振りかざす。 それを無理矢理疾風流水ノ型で受け流し、身体を回転させ業炎爆雷ノ型で反撃する。 しかし―― 受け流しの進入角度を誤り、刃は甲殻に阻まれた末に、パキンッと音を立てて砕け散った。
進んだ先に見えたのは明らかに何かによって壊された痕に加え――中央に聳える石碑・・・・・・あるいは墓と見えるそれがあった。 問題はそれに刻まれているものだった。 上の方に刻まれた紋様は私の右手甲のそれと同じだし何より―― 『セフィロス・ラジエール。三つの龍の魂と共に眠るて書いてあるッス』 もう少し、よく調べて見ようと右手で触れる。 その時だ。文字通り――出て来たのだ。その墓から。 「やっと・・・・・・あえたね。アルテミス」 そう言ってそれは状況を呑み込めず硬直している私に・・・・・・ “キス”をした。 その時、私の頭の中に幾つもの記憶の激流が襲いかかった。 そして・・・・・・思い出した。 「――セフィ・・・・・・ロス?」 「うん。思い出し・・・・・・ったぁ〜」 台詞の途中でつい殴ってしまった。それも、思い切りよく。 「・・・・・・もうっ! いきなり何するの!?」 「そ れ は こ っ ち の セ リ フ だ っ!」 更に胸ぐらを掴み、ビンタをかます。 「う〜アルテミスの意地悪・・・・・・ホントは嬉しくて照れてるくせに・・・・・・」 「私にそんな特殊な趣味は無いっ! そして私はディアナだ。アルテミスじゃない――」 『盛り上がっているトコ悪いんッスケド・・・・・・そろそろ本題にはいってくれないッスか?』 「うん・・・・・そうだね。でも――まだ、ダメなの・・・・・・でも――真実に近付くキッカケなら――。リラ、来て」 「リラて・・・・・・ボクの、事――?」 「うん。そうだよ――。訳あって記憶を封印してもらってたの。でも、もうその意味が無いから――」 そういってセフィロスはリラに近づき・・・・・・やはり、キスをした。 「この事はリオウには内緒だよ。ヤキモチ妬いちゃうから・・・・・・それと――ディアナにも・・・・・・」 私の右手を掴み、呪い(まじない)の詞であろう意味不明な詞を言い、ブレスレットをつけた。 「これ・・・・・・きっと必要になるから――」 そう言ってそのブレスレットに憑いた。
(ホントなら人として生きて欲しかったけど・・・・・・運命は動き出してしまった――) ライラはついさっき読み終わった本を閉じ、その表紙を撫でる。 (竜化の呪い――リオウもいつまで人でいられるか解からない。それに・・・・・・) リオウは――その力で一度村を無に返した・・・・・・ 「私も――選ばなくてはならない。か」
お久しぶりですね碧龍さん。 五月開けたばかりだと言うのに異様に暑いので体調管理に気を使ってください。 ところで、この物語の主人公は誰だと思っていますか?
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